ISA70000 のすべての投稿

経営ビジョンと戦略の明確化と中小企業の経営改善

ビジョンを明確にできること

円高や自然災害などのリスク自体が生じるなか、海外との競争の激しい日本の製造業は非常に苦しい時期を迎えていますね。中小企業も同様であり、最近は円高の進展などで、海外移転を行わないと生き残れないといったような声をよく聞きます。

海外市場は確かに大きく魅力的であります。新たな市場の開拓は大きなチャンスとなるでしょう。
しかしながら、海外に出ることそのもので成功が約束されるわけではありません。法律的・文化的、あるいは競争環境面からのリスクも当然あります。
また資金的、経営資源的にも海外進出できない中小企業・零細企業はどうするのか?あるいは、そもそも海外に出るような事業でない場合(地域密着型の小売業やサービス業を中心とした店舗、個人事業など)はどうするのか?という視点も欠かせません。

新聞やニュースで取り上げられる典型的な中小企業・中堅企業の例は非常に参考になりますが、自社の置かれている状況はどうでしょうか?同じである企業は少ないと思います。そう考えていくと、業績を伸ばすためには、「現状を認識し」「しっかりとしたビジョンを作る」ということが重要になってきます。

そもそも、「経営ビジョン」とはなんでしょうか?
自社にビジョンはあるでしょうか?
Continue reading

固定化したものを自由にしてみる経営改善

席をフリーにするだけでも変化を起こせる

新しい年を迎え、多くの中小企業が新しい目標を掲げて事業にまい進していることでしょう。
目標と現実のギャップを埋めていくことが事業の収益を積み重ね経営力を向上させる取り組みになります。

今まで固定的になっていたものに変化を起こすことも経営改善のきっかけになるかもしれません。

固定化にもいろいろあります。
たとえば、オフィスの座席を固定の席から自由席(フリーアドレス)化するという取り組みもあるそうです。

外回りの社員などの席を固定に持たせるのではなくフリーアドレス化しておけば、総コストの低減につながるという考えもありますし、最近では、社員間のコミュニケーションの活発化や協働のメリットにも注目されています。

フリーにすること自体が必ずしも良いということではなく、その根本にコストであるとかコミュニケーションとか改善したいものがあるわけです。その改善を行いたいということに対して、柔軟に変化を起こすという考え方が重要ですね。
Continue reading

一年の計を計画に。事業継続計画も見直すきっかけに

新しい年、ビジョンの再確認

皆様、あけましておめでとうございます。
昨年はありがとうございました。
本年もよろしくお願いします。

昨年は災害、円高、欧州の不安など多くの困難がありました。新しい年がその苦しみを乗り越えてより良いものになるよう努力したいと思います。

一年の計は元旦からなどと言いますが、年や年度の変わり目に新しい計画を策定するというのも良いものですね。
自社の現状を検討し、新たなビジョンを策定すること。変化の多い環境ですので、そのようなチェックは中小企業にとっても非常に重要です。

中長期のビジョンを見据えて自社の行動を計画してみましょう。ご相談もいつでもお受けいたします。

計画といってもいろいろあります。
 経営計画
 販売計画
 事業継続計画(BCP) などなど

事業継続計画(BCP)などは昨年の教訓から改めて検討していただきたい部分ではあります。

特に今後30年以内に南海トラフ巨大地震は70%の確率で起こるとされています。地震というとなかなか備えのための行動が遅れがちになりそうですが、将来高い確率で起こるという考えは持っておいたほうがよいでしょう。また洪水などの自然災害、インフルエンザなど、今までの経験からも今後発生しえる事象は多くあります。
自社のビジネスがどうあるべきかを見直すきっかけを持ちましょう。
Continue reading

価格競争に陥らないために | 中小企業の戦略

家電に見る市況。中小企業への教訓

近日、自宅の引っ越しをいたします。引っ越しに際して、長い間使用していた家電の買い替えをいたします。
今回は大手の家電量販店で購入いたしましたが、いやはやなかなかお金もかかりますね。歳末にちょっと大きな支出です。
お店でじっくり価格を見てやはり驚いたのは、液晶テレビの価格の下落でした。あとブルーレイディスクレコーダーもそうですね。どちらも1,2年まではまだ価格もそれなりでしたが、地デジ切り替えが終わった後でしょうか、急激に値を下げているように見えます。40インチクラスの液晶テレビも現在は非常に値を下げております。私が以前購入していた13インチの液晶テレビの当時の価格と同じか、それより安いくらいの値段で購入できました。これには驚きです。
ブルーレイディスクレコーダーも以前は10万円前後といったところですが、2万円台~3万円で購入できてしまうわけです。

市場にも影響が出ており、液晶の生産縮小など国内メーカーも非常に苦しんでいますね。

翻って、白物家電はまだそれなりの価格で販売されているように見えます。海外メーカーとの競合が少ないからでしょうか。

避けるべき価格競争

ここで起こっているのはやはり価格競争という事になります。
競合が増え、供給過剰になり、想定以上の価格下落が起きているのでしょう。購入する側からすると価格が安くなるのは結構なことではありますが、企業の業績が著しく悪くなる事は回りまわって顧客の生活を悪化させる要因になってしまいます。何事も過剰な状況は避けるべきでしょう。
Continue reading

中小企業における冬の節電対策2

気になる節電対策 | 自社でできることを始めましょう

気温も下がり、関西でも冬の気配が感じられる日々です。関西では今冬の節電要請が出ています。九州でも出ており、中小企業においても節電のための具体的な取り組みが求められます。先日書いた記事「中小企業の経営における冬の節電対策」は注目度が高いようで、連日多くの人に見ていただいています。目の前に迫っている電力供給の不安の表れでもあるでしょうし、中小企業にとっても少なからず影響があることの表れであると感じております。

節電対策は単に「やらないといけない」と考えるだけでなく「サービスレベルを維持しつつ、エネルギーコストを低減し経営を効率化させる」きっかけとして捉えて取り組みを行ってみましょう。

経済産業省からも節電に関する各種情報が出されていますが、当ブログでも改めて節電対策について情報発信いたします。
Continue reading

製造業派遣「原則禁止」削除 | 中小企業の雇用・経営の環境

労働者派遣法改正に見る雇用環境改善の難しさ

以前から懸案となっていました、製造業派遣の是非について、「原則禁止」の記載がなくなる方向のようです。
また、登録型派遣の原則禁止についても削除される方向であり、以前から持ち上がっていた大きな改正はなくなるようです。

製造業に関わらず派遣を含めた雇用環境の問題は非常に難しい側面があります。
2011年9月分の完全失業率は改善していますが4.1%で、15~24歳では7.2%と若い人ほど高い水準にあります。
いろいろな要素を考えて改善ポイントを探っていかないといけません。
前提として社会のあるべき姿は
 ・雇用が創出される社会と中小企業を含めた企業の経営力
 ・将来に希望がある環境(社会福祉や税の公平性など)
の筋道をつけル必要があります。これは政治を含めた大きな枠組みとして改善も求められます。行政の対応部分等は外部環境であるため一企業での改善は困難な部分もありますが、このような前提に立ったうえで個々の企業は経営改善をする必要があります。
Continue reading

中小企業の経営における冬の節電対策

中小企業の経営にも大きな影響 | 冬の節電対策の取り組み

経済産業省より、冬の節電対策に関する資料が公表されております。中でも関西と九州では目標数値を示して節電要請が出されておりますので、中小企業をはじめとする事業者におかれましても、今年の冬の節電対策が引き続き求められてきます。
関西においては、12月19日~3月23日の期間で9:00~21:00に10%以上削減。
九州においては、12月19日~2月3日の期間で8:00~21:00に5%以上削減。
共に、最大電力(kW)での削減であり、電力使用量(kWh)ではありません。

中長期的に日本の電力供給をどのように実現していくのかという話とは別に短期的な節電対策は必要です。このような状況の中での節電を単に義務として考えるだけではなく「経営改善」「コスト削減」のための見直しのチャンスと考えて取り組んでいきたいところです。

中小企業においてどのような改善ポイントがあるか

Continue reading

ほう・れん・そう | 中小企業の組織活性の基本

基本的な報告・連絡・相談(ほう・れん・そう)の大切さ

福島第1原発2号機で一時臨界が起きた可能性があるというニュースがありました。実際は大きな危険があるわけではなさそうではありましたが、原子力安全・保安院から報告が遅れたとのことで問題になっていましたね。

報告の遅れは場合によっては初動の遅れになってしまいかねません。
何でもかんでも報告すればよいというわけではないかもしれませんが、万が一にも安全に懸念が生じるような事態については報告した方が良いだろうと感じますし、こういう状況において、毎度毎度報告の遅れが指摘されるという事に反省が必要であると感じます。このような基本的な事には注意を払い、組織を良い方向に導いてもらいたいものです。

基本のキとも言えますが、「報・連・相」が重要と改めて感じます。報告・連絡・相談ですね。
こういうところで指摘をされるくらいですし、意外とできていないところが多いのです。

中小企業・零細企業の組織作りにおいても基本要素の一つになると思いますし、社員教育や文化の創出という点でも目を向けるべきだと思います。

「ほうれんそう」が自然にできている組織はそれだけ活性化されたものであります。
では、このような基本行動がなぜできないのかと考えると、
Continue reading

中小企業の経営の安全と経営改善

すき屋の安全管理への取り組みも中小企業にとっては参考に

すき屋が防犯体制強化のために、一人勤務を改める方向になりそうです。
徹底したコスト削減と業務の効率化によって、安い牛丼を提供していたすき屋ですが、度重なる強盗への対応として一人勤務を見直す必要が出てきています。
顧客の安全のみならず、従業員の安全にまで気を配ってこその経営であります。その部分はしっかり改善してもらいたいなと感じるところです。

企業にとって、人の生命に関する何かが起きてからでは、遅いということがあります。以前起こった牛肉の食中毒事故なども記憶に新しいところです。人の命とは、お客様だけでなく当然のごとく従業員も含まれます。従業員が安心して働けることが顧客へのサービスにもつながります。何らかの形で一人一人の安全がつながっていると考えるべきでしょう。

当然、人を増やせばコストが増えます。
Continue reading

インストア・マーチャンダイジング(ISM) | POPの役割

POPでいかに買いたいと思っていただくか

お店にはたくさんのPOPが表示されていますね。POPとはPoint Of Purchaseの略で購買自店販売促進物などと言われております。いわゆるお店で目にする小さな広告といったところです。
店舗の効率化が進み、店舗面積当たりの従業員が減少している中でPOPによる情報発信はお客様が商品の情報を得るためにも非常に重要になっています。中小企業・零細企業をはじめとする小さな会社やお店でも是非活用したいところです。

POPといってもいろいろあって、価格を表示するプライスカードに始まって、商品の説明をするショー・カードなどもあります。
POPをうまく使うことは、ある種セールスマンの役割を担うことができるわけです。ですので、POPによりストアのコンセプトや商品の魅力をいかに伝えるかが重要になってきます。

お店では様々な情報発信を行っています。
 フロア案内
 ポスター
 ストア・コンセプトの表明
 チラシを店頭に置く
というようなことから始まります。
Continue reading