中小企業の経営の安全と経営改善

すき屋の安全管理への取り組みも中小企業にとっては参考に

すき屋が防犯体制強化のために、一人勤務を改める方向になりそうです。
徹底したコスト削減と業務の効率化によって、安い牛丼を提供していたすき屋ですが、度重なる強盗への対応として一人勤務を見直す必要が出てきています。
顧客の安全のみならず、従業員の安全にまで気を配ってこその経営であります。その部分はしっかり改善してもらいたいなと感じるところです。

企業にとって、人の生命に関する何かが起きてからでは、遅いということがあります。以前起こった牛肉の食中毒事故なども記憶に新しいところです。人の命とは、お客様だけでなく当然のごとく従業員も含まれます。従業員が安心して働けることが顧客へのサービスにもつながります。何らかの形で一人一人の安全がつながっていると考えるべきでしょう。

当然、人を増やせばコストが増えます。

とはいえ、すき屋はコストに転嫁せずにさらなる改善を今は目指そうとしているようです。これは素晴らしい心意気だと感じます。BSEに比べれば、十分対応可能だと。

現段階でできるかどうかは判断できない部分もありますが、その「考え方」には見習うべき部分もあると感じます。もちろん強盗が入った段階で素早くそのように行動すべきだったという意見もあるかもしれませんが、そういった反省も踏まえて前に進まないといけません。

逆境を外部環境のせいにしてしまうと、どうしても経営改善ができないという心持になってしまいます。逆境を改善の機会ととらえて、現状を見つめなおす姿勢というものはとても大切です。最近は、経済環境のみならず、気候も含めて変化が激しい状態が続いていますが、そのような変化への適応が求められますね。

自社の財務状況の把握から、業務プロセスの整理、マーケティングの改善などなど、見直す「ネタ」は探せばいくらでもあるはずです。

しかし机上の理論での効率化に力が入ってしまうと、深夜の一人勤務のようなリスクが生じる可能性もあります。経済的な合理性とともに、企業やそこで働く人、およびお客様の安全を守るための経営改善という視点が必要であり、それができるようになることが企業の強みになっていきます。

意識の持ち方で企業は強みを手にする機会を作り出せます。中小企業にとっても参考になることだと思います。

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