カテゴリー別アーカイブ: 経営

中小企業の経営、戦略、計画に関する話題をまとめます。

基本の5Sなど、できる取り組みからの中小企業の経営改善

5S活動など基本の大切さ

「整理・整頓・清潔・清掃・躾」を5Sと言いますが、意外と難しくできていないなーとおっしゃる社長さんも多いです。
しかしながら、このような基本的な取り組みを大切にされている会社は、そのほかの部分でも元気であります。

5S活動の何が良いのでしょうか。
 ・社内の整理整頓及びクリンネスが行き届くことで、無駄な資材が減り、不良品の発生も少なくなる
 ・常に整った環境が維持されているため、業務の流れも効率化する
 ・5S活動を維持するために社員自らが参画する
 ・社員の参画により、コミュニケーションが活性化し、新たな改善提案が出される
など、単に整理整頓がされるだけにとどまらない効果が出るために製造業などで徹底されているわけです。
Continue reading

値下げ競争を避けるため 中小企業の経営戦略

中小企業は値下げ競争に陥らない対策を

当たり前の話ではありますが、「価格」の競争はできる限り避ける方が良いでしょう。特に中小企業において価格で選ばれる状態というのは苦しいところであります。

牛丼各社が値下げをしきりにしておりますが、最近では、値下げをしても他社が追従しないという状況が生まれています。
 ・原材料の値上げ傾向が続き、値下げ余力がない
 ・顧客が同じ値下げキャンペーンに飽きてきている
というようなことが考えられますが、単純な価格競争を続けることは大企業であっても難しいことの表れでしょう。
今後原材料価格が低下してさらなる値下げ余地が出てくる可能性もありますが、価格競争に陥らない独自のベネフィットの作りこみが経営戦略上重要になってきています。これは中小企業においても同様の課題であります。

売りたいものの値下げをしないための対策を検討することは中小企業の経営改善においても非常に重要な戦略となります。
 ・価格の比較に陥らない他のベネフィットを強調する
 ・値下げをする場合もお客様にプラスアルファの提案で、客単価の維持・向上を検討する
 ・プレミア感を演出するさらなる強みと品質を追求する
といった対策は是非とも考える必要があります。

もちろん値下げにかかわらず、業務の効率化と原価低減努力は利益に直結する対策ですので並行して検討する必要があるでしょう。
Continue reading

中小企業の経営戦略 – ビジョンの立て方

中小企業の経営ビジョンをいかに作るのか

資金調達や、業績向上のためには、経営戦略が欠かせません。しかしながら、多くの中小企業にとってそんなに都合よく経営戦略が出てくるのであれば、苦労はしません。

ご支援している企業様においても、やりたいことは何となくあっても戦略に落とし込めなかったり、目標が曖昧で戦略が総花的であったりなど様々な問題があります。そのようなあいまいさが残ってしまうと、いざ実行の際に、現場では戦略や目標が「使われない」という状態が出てきてしまいます。

創業時などでも資金調達の際に、経営計画を書きますが、それが「資金調達」のための目標になってしまっており、資金調達ができた後は、書いた計画が日々の計画の中で忘れ去られてしまうということが起こってしまいがちです。これでは本末転倒というものです。

経営計画も、経営戦略もいきなりできるわけではありません。経営の仕組みとして、計画や戦略を立てられる組織になっていくためには、そのあたりはある程度の段階を踏んで身に着けていくという考え方も必要になってくるでしょう。

では、具体的にどのようなステップを踏むべきか?
Continue reading

経営ビジョンと戦略の明確化と中小企業の経営改善

ビジョンを明確にできること

円高や自然災害などのリスク自体が生じるなか、海外との競争の激しい日本の製造業は非常に苦しい時期を迎えていますね。中小企業も同様であり、最近は円高の進展などで、海外移転を行わないと生き残れないといったような声をよく聞きます。

海外市場は確かに大きく魅力的であります。新たな市場の開拓は大きなチャンスとなるでしょう。
しかしながら、海外に出ることそのもので成功が約束されるわけではありません。法律的・文化的、あるいは競争環境面からのリスクも当然あります。
また資金的、経営資源的にも海外進出できない中小企業・零細企業はどうするのか?あるいは、そもそも海外に出るような事業でない場合(地域密着型の小売業やサービス業を中心とした店舗、個人事業など)はどうするのか?という視点も欠かせません。

新聞やニュースで取り上げられる典型的な中小企業・中堅企業の例は非常に参考になりますが、自社の置かれている状況はどうでしょうか?同じである企業は少ないと思います。そう考えていくと、業績を伸ばすためには、「現状を認識し」「しっかりとしたビジョンを作る」ということが重要になってきます。

そもそも、「経営ビジョン」とはなんでしょうか?
自社にビジョンはあるでしょうか?
Continue reading

固定化したものを自由にしてみる経営改善

席をフリーにするだけでも変化を起こせる

新しい年を迎え、多くの中小企業が新しい目標を掲げて事業にまい進していることでしょう。
目標と現実のギャップを埋めていくことが事業の収益を積み重ね経営力を向上させる取り組みになります。

今まで固定的になっていたものに変化を起こすことも経営改善のきっかけになるかもしれません。

固定化にもいろいろあります。
たとえば、オフィスの座席を固定の席から自由席(フリーアドレス)化するという取り組みもあるそうです。

外回りの社員などの席を固定に持たせるのではなくフリーアドレス化しておけば、総コストの低減につながるという考えもありますし、最近では、社員間のコミュニケーションの活発化や協働のメリットにも注目されています。

フリーにすること自体が必ずしも良いということではなく、その根本にコストであるとかコミュニケーションとか改善したいものがあるわけです。その改善を行いたいということに対して、柔軟に変化を起こすという考え方が重要ですね。
Continue reading

一年の計を計画に。事業継続計画も見直すきっかけに

新しい年、ビジョンの再確認

皆様、あけましておめでとうございます。
昨年はありがとうございました。
本年もよろしくお願いします。

昨年は災害、円高、欧州の不安など多くの困難がありました。新しい年がその苦しみを乗り越えてより良いものになるよう努力したいと思います。

一年の計は元旦からなどと言いますが、年や年度の変わり目に新しい計画を策定するというのも良いものですね。
自社の現状を検討し、新たなビジョンを策定すること。変化の多い環境ですので、そのようなチェックは中小企業にとっても非常に重要です。

中長期のビジョンを見据えて自社の行動を計画してみましょう。ご相談もいつでもお受けいたします。

計画といってもいろいろあります。
 経営計画
 販売計画
 事業継続計画(BCP) などなど

事業継続計画(BCP)などは昨年の教訓から改めて検討していただきたい部分ではあります。

特に今後30年以内に南海トラフ巨大地震は70%の確率で起こるとされています。地震というとなかなか備えのための行動が遅れがちになりそうですが、将来高い確率で起こるという考えは持っておいたほうがよいでしょう。また洪水などの自然災害、インフルエンザなど、今までの経験からも今後発生しえる事象は多くあります。
自社のビジネスがどうあるべきかを見直すきっかけを持ちましょう。
Continue reading

価格競争に陥らないために | 中小企業の戦略

家電に見る市況。中小企業への教訓

近日、自宅の引っ越しをいたします。引っ越しに際して、長い間使用していた家電の買い替えをいたします。
今回は大手の家電量販店で購入いたしましたが、いやはやなかなかお金もかかりますね。歳末にちょっと大きな支出です。
お店でじっくり価格を見てやはり驚いたのは、液晶テレビの価格の下落でした。あとブルーレイディスクレコーダーもそうですね。どちらも1,2年まではまだ価格もそれなりでしたが、地デジ切り替えが終わった後でしょうか、急激に値を下げているように見えます。40インチクラスの液晶テレビも現在は非常に値を下げております。私が以前購入していた13インチの液晶テレビの当時の価格と同じか、それより安いくらいの値段で購入できました。これには驚きです。
ブルーレイディスクレコーダーも以前は10万円前後といったところですが、2万円台~3万円で購入できてしまうわけです。

市場にも影響が出ており、液晶の生産縮小など国内メーカーも非常に苦しんでいますね。

翻って、白物家電はまだそれなりの価格で販売されているように見えます。海外メーカーとの競合が少ないからでしょうか。

避けるべき価格競争

ここで起こっているのはやはり価格競争という事になります。
競合が増え、供給過剰になり、想定以上の価格下落が起きているのでしょう。購入する側からすると価格が安くなるのは結構なことではありますが、企業の業績が著しく悪くなる事は回りまわって顧客の生活を悪化させる要因になってしまいます。何事も過剰な状況は避けるべきでしょう。
Continue reading

中小企業における冬の節電対策2

気になる節電対策 | 自社でできることを始めましょう

気温も下がり、関西でも冬の気配が感じられる日々です。関西では今冬の節電要請が出ています。九州でも出ており、中小企業においても節電のための具体的な取り組みが求められます。先日書いた記事「中小企業の経営における冬の節電対策」は注目度が高いようで、連日多くの人に見ていただいています。目の前に迫っている電力供給の不安の表れでもあるでしょうし、中小企業にとっても少なからず影響があることの表れであると感じております。

節電対策は単に「やらないといけない」と考えるだけでなく「サービスレベルを維持しつつ、エネルギーコストを低減し経営を効率化させる」きっかけとして捉えて取り組みを行ってみましょう。

経済産業省からも節電に関する各種情報が出されていますが、当ブログでも改めて節電対策について情報発信いたします。
Continue reading

中小企業の経営における冬の節電対策

中小企業の経営にも大きな影響 | 冬の節電対策の取り組み

経済産業省より、冬の節電対策に関する資料が公表されております。中でも関西と九州では目標数値を示して節電要請が出されておりますので、中小企業をはじめとする事業者におかれましても、今年の冬の節電対策が引き続き求められてきます。
関西においては、12月19日~3月23日の期間で9:00~21:00に10%以上削減。
九州においては、12月19日~2月3日の期間で8:00~21:00に5%以上削減。
共に、最大電力(kW)での削減であり、電力使用量(kWh)ではありません。

中長期的に日本の電力供給をどのように実現していくのかという話とは別に短期的な節電対策は必要です。このような状況の中での節電を単に義務として考えるだけではなく「経営改善」「コスト削減」のための見直しのチャンスと考えて取り組んでいきたいところです。

中小企業においてどのような改善ポイントがあるか

Continue reading

中小企業の経営の安全と経営改善

すき屋の安全管理への取り組みも中小企業にとっては参考に

すき屋が防犯体制強化のために、一人勤務を改める方向になりそうです。
徹底したコスト削減と業務の効率化によって、安い牛丼を提供していたすき屋ですが、度重なる強盗への対応として一人勤務を見直す必要が出てきています。
顧客の安全のみならず、従業員の安全にまで気を配ってこその経営であります。その部分はしっかり改善してもらいたいなと感じるところです。

企業にとって、人の生命に関する何かが起きてからでは、遅いということがあります。以前起こった牛肉の食中毒事故なども記憶に新しいところです。人の命とは、お客様だけでなく当然のごとく従業員も含まれます。従業員が安心して働けることが顧客へのサービスにもつながります。何らかの形で一人一人の安全がつながっていると考えるべきでしょう。

当然、人を増やせばコストが増えます。
Continue reading