バランススコアカード(BSC)の部門展開と評価制度での活用 中小企業の経営改善と経営革新へ

バランススコアカード(BSC)を全社から部門・個人へ

バランススコアカード(BSC)は中小企業の業績管理のためにも非常に有用であり、中小企業の経営における財務と業務プロセス、顧客・従業員の活動との因果関係を整理し企業の戦略の整合性を確保するために活用できます。中小企業の経営改善・経営革新にも非常に便利ですね。
バランススコアカード(BSC)は企業のトップレベルのみで活用することもできますが、設定した目標をベースとして、各部門に展開することもできるでしょう。これまでも部門ごとの目標や戦略設定は行ってきている企業が多いでしょう。しかしながら、従来の目標設定の仕方では企業の全体戦略との整合性が取りにくかったり、戦略と目標の因果関係の整理が十分でなかったり、ついつい短期的な視点で目標を設定したりしてしまいがちになる可能性があります。このような問題に対応するためにバランススコアカード(BSC)の考え方を部門や個人に展開するということが考えられるわけです。

バランススコアカード(BSC)の戦略と整合性のある部門目標を

中小企業の中で、比較的小規模で組織階層もフラットである場合は全社のバランススコアカード(BSC)を浸透させることで十分の場合もあるでしょう。ある程度の規模や人数になると部門毎の目標管理を設定したほうが良いということになります。その際に全社バランススコアカード(BSC)をベースとして各部門のバランススコアカード(BSC) を設定すると良いでしょう。ベースとなる戦略目標、業績管理指標等は全社レベルで定義されておりますので、部門ではその戦略と整合性の取れた目標を設定することになります。言い換えると、全社で設定した目標に対して、その部門では何をして、どのような成果を出せば貢献することができるのかという視点でスコアカードを考えることになるでしょう。
全社での「コスト削減」目標と戦略について、製造部門ではどのようなプロセス改善や投資や教育を行えば全社目標に貢献できるのか、という視点でバランススコアカードを考えるわけですね。

バランススコアカード(BSC)を個人の業績評価に活用

中小企業の経営の中でも、個人の業績管理や成果給の制度を導入している場合があるでしょう。バランススコアカード(BSC)の考え方を導入し、全社・部門戦略を明確にすることで、その目標に沿った個人やグループ目標も設定しやすくなります。個人個人の日々の活動も企業の戦略と方向性を合わせるように意識付けを行うこともできるでしょう。全社から部門、個人と同じ考え方、同じ方向性を持って一連の目標達成に貢献する方法を考えることができるわけです。
中小企業の経営改善・経営革新を考える場合、中小企業が一丸となって目標に向かっていくことは非常に大切です。経営者から従業員まで同じ考えを共有するためにもバランススコアカード(BSC)を活用することは有効であると考えられますね。
また個人やグループでの業績管理が現段階でできていない場合に今後の経営改善の方向性としてバランススコアカード(BSC)の活用を考えることも良いでしょうね。

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