中小企業のバランススコアカード(BSC) 4つの視点を管理する業績管理指標(KPI)

バランススコアカード(BSC)の業績管理指標(KPI)の例

中小企業の経営改善・経営革新でもバランススコアカード(BSC)を活用することは非常に有効です。短期的思考に陥りがちな財務に偏った目標設定と比較し4つの視点(財務、顧客、業務プロセス、学習と成長)に目を向けてバランスを取るバランススコアカード(BSC) はわかりやすく受け入れやすい側面もあるでしょう。
バランススコアカード(BSC)で業績を管理するために重要な考え方は、業績を計数管理するということです。定性的な情報だけで管理しようとすると実施状況の判断があいまいなものになりがちです。何らかの形で計数化し、管理できるようにするということです。計数目標を設定し、その計数を集計する方法を明確にしておけば、経営判断のための情報収集も楽になるでしょう。
4つの視点での業績管理指標(KPI)は会社によって様々な指標が考えられますが、代表的なものは以下のようなものが考えられます。


【財務の視点】
売上高対利益率(総利益、営業利益、経常利益など)
利益成長率
新製品売上成長率
従業員一人当たりの収益
コスト削減率
流動比率、固定比率
ROA、ROE
 等。。。

【顧客の視点】
顧客満足度
マーケットシェア
顧客獲得数
リピート率
顧客訪問回数
契約率
クレーム件数
返品件数
顧客あたりコスト等
 等。。

【業務プロセスの視点】
生産性向上率
歩留まり率
レスポンスタイム
リードタイム
故障率
平均故障間隔
設備利用率
品切れ率
 等。。

【学習と成長の視点】
従業員満足度
欠勤率
教育時間
社内提案数
資格取得数
社員定着率
能力向上率
特許取得数
 等。。

業績評価指標は企業の目標や実態によって様々でしょう。また指標によっては業績評価指標(KPI)も集計しやすいものもあれば集計しにくいものもあるでしょう。業績評価指標の集計にはITと連動させることが有効そうですが、社内システムで全ての指標を集計できるかというと難しい場合もあるでしょう。集計できないからといって、そのためにIT投資を行うということも中小企業にとっては難しい場合もあります。業績評価指標を集計しやすい指標に置き換えてみるということも実態に合わせて考えるべきかもしれませんね。最終的にはしっかりと管理ができ、判断しやすい指標を集計することが重要です。

また、明確な計数として管理しにくいような目標がある場合は、何らかの形で「進捗率」などを管理することも考えることができます。何を持ってできているか、できていないかということを明確に判断できるのかという視点で指標を考えると良いと思います。
また選択した指標が目標の達成と因果関係がしっかりとあるかどうかという判断も取り組みを進める中では必要です。管理し表情は良い値であるのに、目標が達成できないというような場合は、何が原因かを検討し、指標を変更するもしくは追加するなどの対応も必要となるでしょう。臨機応変に対応したいものですね。

中小企業においてもバランススコアカード(BSC)の考え方で戦略設定を行い経営改善・経営革新を目指していくことができます。業績評価指標(KPI)は戦略仮説と整合性の取れた指標を選択し、しっかり管理していきましょう。
バランススコアカード(BSC)の導入に興味・ご質問などございましたら、いつでもお問い合わせください
ご相談で、訪問が必要となる場合でも、初回訪問は無料で対応いたします。企業の規模や現状に即した対応を検討いたしますので、まずは気楽にご相談ください。

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