お店や商品のレイアウトの工夫する
インストア・マーチャンダイジング(ISM)について書いていますが、顧客数の構成要素である、動線長、立寄率、視認率を上げるためには、お店のレイアウトに工夫が必要となります。
たとえば、店頭はお客様を導入する最初のポイントであります。看板の工夫や入りやすい雰囲気づくりなど工夫が必要です。また入口付近で、販売員のセールスが強いとお客様は逃げてしまうかもしれません。価格もいきなり高額商品ばかりだと入りづらいですね。そのようなことを考えてお店・商品のレイアウトを考えるわけです。
一般的に店頭はセール品や低価格品、店の中央をお店の印象を決める中価格帯を中心に構成、店の奥は指名買いや付加価値の高い商品を中心に提案セールスをできるような商品を配置など、工夫が行われています。
また動線を長く、立寄率を高くするためには、店舗の中を歩き回りやすくしたいと考えます。スーパーなどでは一般的にはお店に入ってから左回りに回るようなレイアウトになっていることが多いですね。また店奥まで見渡せるようにしたり、通り抜けやUターンを避けるような工夫をしていくことでより多くの売り場を回ってもらえる可能性が高くなります。
動線長、立寄り率:
入口、店内中央、店の奥へと続くレイアウトと商品配置。
回遊しやすいレイアウトの検討
視認率:
商品のレイアウトの工夫
ゴールデンゾーンを意識した配置
品別、サイズ別、機能別など商品ごとの狙いをもって配置
フェイシングの検討
その他にも、色別やデザイン、素材別、季節やイベント、メーカー別など様々な視点でのレイアウトが考えられます。
さらに関連のある商品を一か所に集めるという事も行われますね。ある種の提案レイアウトといえるかもしれません。
また、ゴンドラを使って量感を出すとか、コーナーのエンドに売りたい商品を陳列するなど、棚の種類によってもできることが変わってくるわけです。
その他にもPOPによる情報提供や気づきの提供など工夫のしどころはたくさんありますね。
動線・立寄率・視認率といった要素を検討し売り場を改善することで売れるレイアウトを実現できるでしょう。
また、お店のレイアウトはBtoBビジネスやネットショップには関係ないと思うかもしれませんが、応用ポイントはたくさんあります。
たとえば、販促・営業資料のレイアウトは視線の動きを意識して構成する。ネットショップもお客様の視線の動きやリンクしてページを巡回する流れなどを意識すると良いでしょう。
商品レイアウトなどは、お客様の動きや思考の流れを考え、それに対応するという取り組みです。そのように考えてみていくと参考になることはたくさんあるのではないでしょうか。
自社の売りたいものについて、レイアウトから考える。それは、お客様の動きや思考を検討し、売れるまでのストーリー作りを行うという事です。
中小企業・零細企業の経営においても応用できる考え方です。