中小企業の社員定着 - 中小企業の経営力向上

中小企業・零細起業の経営と重要な人材

中小企業・零細企業にとって優秀な人材の確保と育成は非常に重要な課題ですね。
世の中不景気になり、安定志向が強まる中、多くの人が大企業を志向しているなか、優秀な人材の確保はますます難しいものになっています。
しかも、少し前に記事にした、中小企業の雇用について考える – 転職理由1位は「安い給料」?でもあるように、給与を理由に転職する人も多いという調査結果も散見されます。

別の調査結果を見ますと、転職理由の順位は下記のようになっています。
 1位:会社の将来性が不安
 2位:ほかにやりたい仕事がある
 3位:給与に不満がある
(出展:DODA 2011上期 転職理由ランキング)

ここでも給与に不満というものが出ていますし、現在の環境の中で将来に不安を持っている人も多いことがうかがえます。
しかし、中小企業・零細企業においては、高額な給与を払うことは難しい場合が多いでしょう。
ではどのような取り組みが求められるのでしょうか。

人は何のために働くか


「何のために」という問いは非常に重要です。企業の経営においてもその理念を語れるかどうかということは非常に重要であるのと同様に、働く人がこの問いに答えられるかどうかというのは大切なことです。
働く人の欲求や育成についてよく引き合いに出される、アブラハム・マズローの自己実現理論というのがありますが、それによると、低次の「生理的欲求」から高次の「自己実現の欲求」まで5段階の分類がなされています。
人は、低次の欲求から高次の欲求を満たしていくことを望んでいくものだというのです。

お金というものは生活にも必要であり、欲求を持つのは当然のことでしょう。しかし、人はそのためだけに働くのではないということがわかります。人は、お金を得つつも、周りから認められ、自分を高めることを求めているものです。
この要素が満たされないときに、「お金」を理由として転職する動機ができてしまうとも考えられます。

今回紹介した転職理由の2位に、「ほかにやりたい仕事がある」というのが出ているのが特徴的です。理由はお金ばかりではないのです。将来への不安もそうでしょう。自己実現でき周りから認められていると将来への不安というのは少なくなるのではないでしょうか?

そのように考えると中小企業・零細企業にもできることがたくさんあると思いませんか?

・自社の経営理念があり、社員に浸透していますか?
・理念に従い、行動し、成果を上げていますか?
・社員の意見を聞き、改善する風土がありますか?
・社員の努力を評価しする体制をとっていますか?

これは特別なことではありません。しかしできていない企業が多いのも事実です。
大きな設備投資を求めているわけではありません。人としての行動の在り方を改善することから始められることではないでしょうか?

人の力を活かし、成果をだし、その成果を還元する。そのような経営を行うことができれば、社員は自分の会社の中でもっと頑張れるものだと思います。
しかしながら、小手先だけの対応では改善は難しいのが事実です。企業の経営理念と目標・戦略と人を活かす体制というのはつながりがあるものです。それが企業としてのストーリーになるはずです。一度自社の現状を見直してみませんか?

中小企業・零細企業の経営者様の経営相談を承ります。
自社の現状の把握、経営改善のポイントを見つけ出すこと、社員の力を活かす経営を行うことなど、様々な課題について共に取り組んでいきましょう。いつでもご相談ください。

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