BCP(事業継続計画)でもPDCAは重要
少し前はインフルエンザのような流行病、最近では大地震や津波といった自然災害が中小企業の経営に影を落としています。このような事象は中小企業に大きな打撃を与え、事業の継続を困難なものにしてしまう可能性があり、事前の準備が非常に重要になります。また、取引先との信頼関係を考えた場合も、BCP(事業継続計画)を策定しているか策定していないかでは、策定しているほうが信頼を得やすいことでしょう。
中小企業がBCP(事業継続計画)を策定することは重要な課題ですが、何から手を付けていいかわからないとか、費用が増えてしまうというような懸念もあるでしょう。しかしながら、何もしないことがベストとはいえません。このような取組みにおいては、中小企業の経営改善という視点と絡めて取り組むことが良いと考えます。また自社の現状に見合った取組みを行っていくことも重要です。お金があれば、楽ですが、お金をかけずにできる取組みもあります。できる範囲で改善していきましょう。
取組みの基本となる流れは、他の取組みと同様「PDCA」のサイクルを回すということになります。これは経営改善における基本的な考え方と同様です。自社でPDCAサイクルが回せていないな、という企業様においては、そこからが経営改善の種になります。是非取り組んでみましょう。
中小企業庁のBCP(事業継続計画)の考え方としては、このPDCAサイクルを以下のように表現しているようです。
・事業の理解 → BCPの準備・策定 → BCP文化の定着 → BCPのテスト、維持・更新
言葉は異なりますが、PDCA同様、計画~実行~チェック・見直しという一連のサイクルを回していることが分かります。
PDCAサイクルを回すというのは非常に重要な概念でありまして、ISOのマネジメントシステムや個人情報保護対策、等においても同様の運用が行われます。
企業経営においても、事業の計画→実施→監査・モニタリング→見直しというサイクルを回すことは大切な取組みです。
PDCAを継続的に行うことで中小企業の経営を改善するきっかけとなります。新たな取組みをすると、新たなコストが発生してしまうという考えは非常に大きな壁であり、理解はできます。しかしながら、その視点を少し変えて、PDCAを回すことで、経営を改善して、コストを減らすきっかけとし、経営・業績をさらに向上させていくという考え方もできます。
BCPのサイクル・中小企業の経営改善のサイクルをしっかり作っていきましょう。
BCPのサイクルの中身については続けて記事にします。