改めて、中小企業の事業継続計画(BCP)について

事業継続計画(BCP)で経営改善を

中小企業の経営改善を考える際に、改めて事業継続計画(BCP)が注目されていますね。東北関東大震災で中小企業も多く被災しました。直接の被災をしていなくても被災した起業と取引をしていた企業もあるでしょう。取引の減少、工場の稼動停止等が起こり、雇用の維持も困難になっている場合もあります。原材料の確保ができない企業も多くあります。
このような事態になってもいち早く事業を再開する企業もあるのが事実です。災害や伝染病の発生や意図しない大きなトラブルなどが起きた際に、しっかりとした行動を取れる企業は顧客や地域からの信頼も得られるでしょう。
日経新聞の記事で、「震災時の危機管理、6割の企業が「うまくいった」」と回答したとありました。このような企業は災害対策マニュアルの作成や、日頃からの訓練を行っていました。逆にうまくいかなかった企業は、想定以上の災害で対策が後手に回ってしまったことや、事業継続計画(BCP)が未整備であったことが理由としてあがっています。

ここでの教訓は何でしょうか?多くの中小企業の経営においても学ぶべきことはあるはずですし、復興を目指す日本にとっても考えるべきことはあるでしょう。

危機において、何の備えもなしに適切な行動を取ることは誰にとっても難しいことです。平時において備えを怠らず訓練も行っているからこそ、いざというときに対応が取れるのです。
備えをするためには、事態を「想定」することと、その想定に対して何が必要かを定義して準備する必要があります。地震が起きて、「想定外」という言葉を多く聴くようになりましたが、想定を本当に超えることがおきたのか、そもそも想定をしていなかったのか、その意味は大きく異なります。
そのために、多くの企業が事業継続計画(BCP)を作成しているのです。

事業継続計画(BCP)では、中核となる事業の継続や、早期の復旧に必要なことを定めて、被害を最小限にとどめるための計画策定を基本としています。
まず自社の中核事業が何かを考えてみましょう。そしてBCPの基本方針を策定し、組織作り、計画作りを始めてみましょう。

このような計画を立てるのは、中小企業においては、多くの負担がかかり大変だし無理だと考えてしまうかもしれません。しかし、経営における「危機的な状況」というのは現実に起こることであります。このような状況を想定し、準備することが顧客への信頼の獲得にも重要である場合もあるでしょう。
また、事業継続計画(BCP)の策定には、現状業務の見直しが多少なりとも発生します。これを負担と考えるのではなく、業務の更なる改善のきっかけとして活用するという前向きな意識と行動が必要です。
物を売るのと違い、なかなか目に見えにくい活動であるかも知れませんが、BCPの策定の際の業務の改善の一つ一つが大きな変化を生み出すのです。

まずは小さなところからでも対策をはじめてみましょう。
何から手を付けていいかわからないという方もおられるかもしれませんが、そのような経営者の皆様も気楽にご相談ください。

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