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中小企業の戦略 単純な真似だけでない個性や付加価値を

類似戦略だけではうまくいかない競争

シャープは、GALAPAGOSメディアタブレット2機種の販売を終了するそうです。
独自の電子書籍端末として期待されていた製品ですが、戦略としては失敗だったということでしょうか。

類似と書いていますが、GALAPAGOS自体はそれなりにユニークな製品だったように思います。
電子書籍というこれから市場拡大が見込まれる分野に特化した製品として、電子ブックストアと組み合わせて製品化したのです。それなりに期待もあったように思います。

でも、世間ではiPadがあり、iPhoneやアンドロイドといったスマートフォンが普及。電子書籍はコンテンツ不足でAmazonが世界的には先行しているという状況であり、競争環境は厳しいものがあったように感じます。
GALAPAGOSを「持つ理由」がユーザにとって何なのか。その特別さが取り立ててなかったようにも感じます。
電子書籍も普及はこれからであり、コンテンツ不足も否めません。販売も直販にこだわっていたようですが、新規で消費者の手に届けるには及ばなかったようです。様々な面で現在の競争の主要な存在とはなれませんでした。

一見新しく勢いのある市場であっても、競争環境などを踏まえて考えると参入の難易度が高いという事が多々あると思います。
ですので、参入する際は、自社では「どのような付加価値や強み」を持ってその商品を扱うのかという戦略やビジョンが非常に重要になってきます。もちろんビジョンがあってもそのビジョンそのものの方向性が誤っていては、結果がついてこないことになります。その部分での「読み」も非常に重要でしょう。

たとえば環境関連のビジネスでは

中小企業にとってはGALAPAGOSのような大型の製品を直接扱う機会は少ないでしょう。
では、最近のトレンドの環境関連ではいかがでしょうか。
たとえばLED電球は現在非常に普及が進みつつあります。電球自身は2015年にかけて、普及が急速に進むという予想もあります。非常に多くの数のLED電球が売れることになるでしょう。
では自社でもLEDの販売を始めようとなるとどうなるでしょうか。
もちろん、今の市場の波に乗れば売れる可能性は大いにあるでしょう。
しかし、油断をしていると果てしない価格競争に巻き込まれてしまうという現実もあります。事実LED関連の電球などは価格の下落が激しい商品といえます。
インターネットを使えば価格も簡単に調べられる現在の市場環境の中でいかにして売っていくかという「戦略」と「ビジョン」が大切になると思いませんか?

たとえば、
 ・LED電球の導入によって解決できることはなんでしょうか?
   →それは、どのような人や企業が求めていることでしょうか。
 ・LED電球の導入を躊躇する理由はなんでしょうか。
   →そのような躊躇は誰がしているでしょうか。
   →またその躊躇を解決するために自社では何ができるでしょうか。
 ・LEDの持つ特性を応用できないのか
   →製品自体の付加価値提案ができるポイントがないか。
といった視点で戦略を考えることもできるはずです。
そのうえで、実行する際の営業戦略や営業戦術、その管理方法など、いろいろな課題が出てくることになります。

難しいことを考えなくても売れる可能性のある商品であることは確かです。
しかし、多くの企業が同じように考え、売っている可能性があります。競争環境が激しくなるほど価格競争圧力が強まります。

新製品・新サービス・経営改善。
いずれにしても企業の戦略や仕事のやり方の変化を伴う可能性がありますし、変わるべきという表現でも良いかと思います。
中小企業・零細企業にとって、現行踏襲や下請けだけというところを超えた戦略や営業の工夫が必要になってきています。

大企業だけとか、自社には関係ないと考えず、たとえ、街のお店や零細企業だとしても自身の戦略というものをしっかり持っていただきたいところです。

中小企業の営業活動 | できる営業で売り上げアップ

中小企業の営業力向上

営業は、企業の売り上げを生むもっとも重要な活動の一つです。
営業の重要性は、様々な本やセミナーでもネタになっています。関心も高いしそれだけ重要ということです。

良い営業とはなんでしょうか?
1.営業にとって「良い」結果とは、売り上げが上がることです。
2.さらに良い結果は、お客様が喜んでくれて、リピーターになってくれることです。
3.そして、その上に良いことは、お客様が別のお客様を紹介してくれることです。

営業員の人は日々営業目標やノルマに追われ、必死に働いていますが、時として、1.の目先の売り上げだけに固執してしまう場合があります。それが短期的には数字になりやすいからです。2や3の結果まで考慮すると比較的時間もかかるでしょう。時間をかけてもリピートしてくれるか、紹介してくれるかはわかりません。

以前も、リピーターを作ることが大切であることは述べています。新規顧客を新たに開拓するより、既存顧客をリピート客にする方がコストも安く、効果があると一般的に言われているからです。ですので、お客様満足の追求とお客様にファンになってもらうという取り組みが重要になってきます。
そして、その取り組みを追究することで、3の可能性も高まってきます。

多くの営業の人の体験を伺っていると、できる営業の人は以下のような特徴を持っている気がします。

・お客の話を聞くこと。つまり、セールストークで営業側が話すのではなく、お客様に話をしてもらう。さらには話をしたくなってもらうような、展開をする。
・お客に製品やサービスをあまりプッシュしない。
・値引きもしない。

というような特徴です。
猛烈営業の風土がある会社では不思議に感じるかもしれませんが、売って、そしてリピーターになってもらいさらに紹介までしてもらうというのは相当な信頼関係を構築しないとできないことです。

つまり、セールス一辺倒での営業ではなかなか先が続かないのです。できる営業の人は、「売ろう売ろうとしない」ということをよく言います。これは偶然ではないはずです。

「売ろうとしない」で売るには、お客様に「欲しい」と思ってもらう必要があります。
「値引きしない」ためには、お客様に価格以外での明確な選択理由を提供できる必要があります。

それを踏まえて、

・自社では、お客様に興味を持って話してもらう営業方法についてのスキルがあるか
・そのスキルは、社員間で共有されているか?また共有のための仕組みがあるか
・価格以外の訴求ポイントについて明確に整理できているか
・それらのポイントと営業目標について、「見える化」できているか

というチェックをしてみる。
このチェックが全てOKでないとすると、改善のポイントがどこかにある可能性が高くなります。
悪いことではなく、「改善のチャンス」があるのです。
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