中小企業の知的資産経営 経営改善へ、まずは一歩踏み出そう

知的資産経営はどのような中小企業でも実現可能か

 知的資産は、それぞれの企業にとって特有の能力で、それを活用することで新たな価値を生み出せる力です。そしてそれは他社にとって模倣が困難であるような無形の資産のことです。知的資産の開示ガイドラインにはこのような説明がなされております。そして開示の役割を考える前提として、「知的資産経営が実践されていること」と指摘されています。また、知的資産を活用し経営改善を実現していくための様々な管理指標についても参考となるガイドラインが示されています。

 これらを見ていると会社によっては、ハードルが高く感じる場合もあるかもしれません。中小零細企業にとってはあまり縁がなく、中堅以上の企業が活用するものではないのかと。。あるいは、他社にとって模倣が困難であるとまで言える強みが現状存在しないと思えることもあるかもしれません。

 しかしガイドラインに示されるような立派な報告書の作成が困難であると感じたとしても、知的資産経営は全ての企業にとって可能な経営であると考えます。知的資産経営を目指すことで、目に見える問題に対処するだけの経営改善でなく企業にとっての「儲けの仕組みと提供できる価値」を明文化し、関係者と共有することで、より良い経営改善を実現する機会を得ることができると考えるのです。

知的資産経営を行う過程で「考え」[行動していく」ことが大切

 このような経営にとって最も大切なことは、報告書を作成することではありません。報告書を作成する過程で、様々な事を考えるはずです。考える過程で経営者だけでなく従業員も巻き込んで考えるはずです。そして自社と顧客との関係を見つめなおすはずです。自社の製品やサービスの魅力について考えてみるはずです。自社が将来「どうありたいか」考えてみるはずです。そこにいたるストーリーを思い描いてみるはずです。そして何か行動を起こすはずです。
 知的資産経営ということをきっかけとして企業は今までとは少し違う視点で経営を見つめなおすことができるでしょう。最初は大げさなものではなく小さくはじめてみることも良いでしょう。何もかも一度にやろうとせずに、例えば「経営理念」の浸透に絞って効果を計っていくことでもかまわないと思います。報告書は世間一般に公開しなくても最初のうちは関係者の間だけで内覧される形でもよいでしょう。
 大切なのはそれを実施していく過程で経営がより良い方向に変わっていくことであり、そうしようと思う意思が重要です。これは企業規模に関係なく大切なことです。

 中小企業診断士は、そのような経営改善・経営革新に力添えができる存在です。自社だけで困難だと感じられる場合は、外部のコンサルタントに相談してみることもたいせつですね。

参考:経済産業省 – 知的資産経営ポータル

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