倫理観と理念と矜持と。中小企業の経営に大切なことです

東海テレビの放送事故。中小企業の経営への教訓は

2011年8月4日付のニュースで、東海テレビの放送においてお米プレゼント当選者発表の表示に不適切な表現が含まれていたというものがありましたね。注目されている人も多いことでしょう。
とても悲しいニュースですし、怒りを感じる人もいらっしゃることでしょう。
なぜこのようなことが起きてしまったのか。

テレビ局のホームページの謝罪文を読んでいていくつか気になる点がありました。
 ・仮のテロップとはいえ、不適切な表現を「使用した」ことに問題があり。。。
 ・担当者の「認識不足」
 ・番組プロデューサー・・・「管理体制の甘さ」があったこと
 ・社内の「綱紀粛正」を図るとともに「コンプライアンス意識」を徹底させました。
という表現は個人的にとても気になりました。「」は私がつけております。

皆さんはどのように感じられたでしょうか。僕はなんというか、あまりいい意味ではなく違和感を感じています。
今回の事故について、まるで、手続き上の問題だけを反省しているように見えてしまうのです。
問題は、どちらかというと、企業理念や企業倫理に属するものに感じられます。

社員がそのようなことを「考えて」しまうのは、理念が浸透していないからではないかなと思います。
社員が働く上でのよりどころとなる価値観がまともに機能していないわけです。
東海テレビのホームページのトップのリンクには、コンプライアンスについてのリンクはありましたが、企業理念についてのリンクは見受けられませんでした。

皆さんはどのように考えられるでしょうか。

中小企業にとっても、「理念」は非常に重要です。それは企業が行動をする際のよりどころとなるからです。
ですので、企業の経営を見る際は、その「理念」に注目することが多いのです。
理念は作るだけではなく、浸透させる必要もあります。これは根気のいる取り組みですが、やらなければ、単なる作文で終わってしまいます。

今回の事故は悪意をもって行われたのではないのかもしれません。しかしこのような問題は生まれついての性質の問題ではなく後天的な教育などで十分回避できた可能性も考えられます。
もちろん、理念だけの問題ではなく、プロセスや管理上の改善点もあるでしょう。その他の問題もあるでしょう。でも、何より理念が第一と考えるべきであると思うのです。経営の良い点も、悪い点もまずはその理念から出発して考えるのです。

自社に理念があるでしょうか?
それを表明し、浸透させる取り組みを続けているでしょうか?
社員とその理念について語りあうことはあるでしょうか。

それを踏まえて、何か「変える」必要はないでしょうか。
教訓を活かしてみましょう。

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