賃金上昇の中の人材育成 中小企業の人材戦略

上がり続けるバイトの時給

そんな見出しの記事が日経のサイトに出ておりました。飲食店などの新規開店が続き、アルバイトの募集が増えている中、時給の平均も上昇傾向にあるとのことです。

また、顧客の目が厳しくなる中、接客力のある有能な人材を雇いたいという会社側の思惑もあるのかもしれません。

また指摘されていることとして、

  • 最近の若者はお金より楽な仕事を選ぶ
  • 接客に向かない人が増えている

などと書かれております。競争が激しい中、人材育成を位置からやっている余裕はないので、最初に厳選して採用しないといけないと論じられております。

 

さて、中小企業や個人事業などの経営に当てはめて考えてみるといかがでしょうか。

このような企業やお店での制約事項として、

  • 大企業のようなネームバリューがないので人材が集まりにくい
  • 雇用の際に簡単に高い給料を払えるほどの資金力はない

ということはないでしょうか?記事に指摘されている事項は間違いではないですが、どちらかというと大企業だから言える理論だとも感じます。現実問題として中小企業や個人事業では上記のような制約事項があると考えます。ではどうするか?

 

余裕がなくても人材育成はテーマとしてあった方が良い

当たり前ですが、経営資源の限られる中小企業や個人事業においては、ネームバリュー・資金力・人材育成の体制といったものについて十分な余裕がないのが実情であります。でも対応しないといけないという状況にあるとすればどうすればよいでしょうか?

ネームバリューや資金力というのは、経営力が強くなり、収益をしっかりあげられ、顧客の支持を得られるようになった会社やお店についてくるものであります。つまり時間軸としては、後の方になると考えられるのです。そこで、一つの考え方として人材育成を考えるという視点が出てきます。余裕はないよと言われるかもしれませんが、業務の見直しを通じて人のスキルを上げその結果として収益を上げるという戦略を考えていく中で実現可能な落としどころは作れるはずです。いきなり裏付けのない高給を提示することはできないはずですね。

 

記事に書かれていたように、きつい仕事を避ける人が増えている傾向があるのであれば、自社も業務を効率化し、仕事をわかりやすくそれでいてやりがいのある形に変化させる必要があります。

本来は、そのような考え方を推し進めれば、業務の効率化によりコスト削減も実現できる可能性があるでしょう。人材育成=手間・コストととらえるよりかは経営改善とコスト削減のきっかけにもなるととらえた方が前向きに取り組めるのではないでしょうか。

 

小さな会社には様々な制約事項があります。それを取り除き(あるいは避けて)いかに目的を達成するかは経営改善の重要な視点であります。

 

金もない、ブランドもない、暇もないと、ないないずくめで嘆くよりもどこかに突破口を見つけて経営改善をするという意識を持ってみましょう。

経営相談などもいつでも承りますので、気軽にご相談ください。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です