気になる節電対策 | 自社でできることを始めましょう
気温も下がり、関西でも冬の気配が感じられる日々です。関西では今冬の節電要請が出ています。九州でも出ており、中小企業においても節電のための具体的な取り組みが求められます。先日書いた記事「中小企業の経営における冬の節電対策」は注目度が高いようで、連日多くの人に見ていただいています。目の前に迫っている電力供給の不安の表れでもあるでしょうし、中小企業にとっても少なからず影響があることの表れであると感じております。
節電対策は単に「やらないといけない」と考えるだけでなく「サービスレベルを維持しつつ、エネルギーコストを低減し経営を効率化させる」きっかけとして捉えて取り組みを行ってみましょう。
経済産業省からも節電に関する各種情報が出されていますが、当ブログでも改めて節電対策について情報発信いたします。
事業者の節電対策
【オフィスビルでの節電】
空調、照明、OA機器が最も大きな電力消費の要因になっています。
・適切な空調設定
・使用しないスペースでの空調、照明、OA機器の電源OFF
・座席を離れる時は使用中のOA機器はスタンバイモードにするか電源をOFFに
・支障のない範囲で、照明の間引き
・各種機器の電源の一斉起動を避ける(電力使用のピークを避けるためにも有効です)
・フィルター清掃など各種機器のメンテナンス
・個人使用の機器の使用を避ける(暖房機器など)
・社員間での節電アクションについての情報共有
等取り組みを行えます。適切な計画は必要ですが、直接の費用をかけないでできる対策です。
【小売り、卸、製造業など】
オフィスビルとは異なり、冷蔵設備や製造設備など業種特有の機器や店舗など顧客対応に必要なスペースがあります。業務に支障のない範囲、お客様の理解を得られる範囲での節電計画を検討しましょう。
・照明の間引き
・不要不急の機器の電源を切る
・機器のメンテナンス
その他オフィスビルに準じる対策
【医療機関】
照明機器の割合が高いようです。オフィスビル同様に間引きできる部分の対応やこまめな電源管理が大切です。
【ホテル・旅館】
やはり、照明・空調の割合が高いです。お客様のご理解を得られる範囲で、照明の調整を行う事が大切ですね。
【飲食店】
空調、照明、厨房、冷蔵設備などがあります。照明・空調については他と同様の対応、冷蔵庫には詰め込みすぎを避けるなど材料の管理の徹底。
予算をかけられる場合
節電対策の取り組みの成果はコスト削減につながります。今後中期的にはエネルギーコストが上昇する可能性もある中で、消費電力のピークを下げつつ、使用電力を抑制することは企業の財務にもプラスの影響を出す可能性があります。
比較的取り組みやすい部分として
・照明のLED化。中小企業にとってはまだコスト負担が重いと感じるかもしれませんが、できるところからでも対策を検討してみましょう
・省電力のOA機器。デスクトップPCをノートタイプに切り替え。ピーク時間帯はノートPCのバッテリを活用して使用する。
・サーキュレーター使用で空気の循環(空調からの空気を効率よく循環させる)
・断熱シートの利用
などこのあたりは比較的低コストで対応ができます。自社の消費電力状況の実態を踏まえてできることを検討してみましょう。