悪ふざけ店員・社員にどう対処するか

悪ふざけ店員(社員)がなぜ出てくるか

最近ニュースをにぎわしている悪ふざけ店員は経営者から見るととても深刻な問題かもしれません。店内で行った悪ふざけの様子をSNSなどに投稿しその結果として営業が停止されるなどの問題が実際に起こっています。

結果としては経営サイドでもこのようなことが起きないように対策を講じておくべきだったのかもしれませんが、いわゆる「普通の感覚」でいると、このような状態そのものを事前に想像して対処しておくことは非常に難しいのではないでしょうか。だからといって何もしなくて良いわけでなく、これを教訓に改めて経営を見直すことが大切です。

では、なぜこのような店員や社員が出てくるのかということについては、改善するうえである程度の仮説を立てておく必要があります。これにはいろいろ意見があるかもしれませんが、私は、その原因の一つとして、このような悪ふざけをする人にとって、今回のような行為が「得である」という意識があると考えています。

もちろん実際に、得であるというのではありません。本人にとってそのような行為をする「動機(得と思う何か)」があり、その動機を押しとどめるほどの理由が「その瞬間に」なかったということです。

本来であれば、そのような行為により、顧客が不快な思いをするとか、お店のイメージが悪くなるとか、清掃などに余計なコストがかかったり、自主的な営業停止による損害など様々な問題があることは明確なのですが、本人の心の中でそのような事が思い浮かばなかった以上は通常考えられない行動も押しとどめることはできません。

それでは悪ふざけをする理由がどこにあるのか?というと今回の場合は、SNSなどで仲間内から反応があったり、「うけたり」することです。この程度の動機だったとしてもそれを押しとどめる理由を思い浮かべることができなければ、どうにもなりませんね。

道徳的な側面もありますが、このような仮説をもとに考えていくと経営改善の視点が生まれてきます。

 

社員育成には時間がかかる。すぐにでも考えましょう

このような問題に対処するための対策としては、ともかく社員教育と育成を考えないといけないでしょう。「軽い気持ち」や「悪ふざけ」といった本人からしたらちょっとした「動機」を押しとどめる「価値観」や「考え方」を身に付けてもらう必要があるのです。

社員・店員が持つべき基本的な価値観が浸透しているか(浸透させるための対策が取れているかどうか)をチェックしてみましょう。

 

  • 自社の経営理念が基本的な価値観として浸透しているか
  • お客様を大切にすることが普段の業務の中で浸透しているか
  • お客様の安全・安心を追求する姿勢があるか
  • 上司による言行不一致がまかり通っていないか
  • お客様や仕事を大切にすることが評価されているか
  • お客様のプライバシーや情報など不用意に扱わない教育ができているか
  • あいさつや感謝が業務で浸透・徹底されているか
  • 商品・サービス毀損による損害の影響が理解できるか
  • 業務の目的や使命が理解されているか

その他にもいろいろ出てくるかもしれませんが、上記のような基本的な価値観やルールが頭の中にあれば、本人にとって「ちょっとした行為」を押しとどめるのに十分な「判断基準」を植え付けることは可能です。

このような側面での教育や社員育成は将来における経営ビジョンや戦略の実現にとっても必要な取り組みであります。人事制度面からも改善ができる可能性があります。

最近の若い者は。。。と嘆く前に経営改善を考えて見ましょう。

経営相談やお悩みなど気軽にご相談くださいね。

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