戦略を立てるだけで終わっていないか
アベノミクスの第3の矢「成長戦略」が放たれようとしています。新聞などを見ておりましても連日そのような記事が出ていますね。
- 設備投資を増やす
- 黒字の中小企業を増やす
というような企業支援をはじめ、雇用、科学、医療、農業、観光など広範囲での対策が謳われています。内容ややり方についての賛否は個別にあるかもしれませんが、目標や方向性が示されること自体はとても良いことであると考えます。
では次に考えることはなんでしょうか。
それは実現に向けて行動し、進捗や経過、結果を検証することであると考えます。
目標を掲げて、次は結果、というわけにはいきません。そこに至るプロセスがあるわけですので、筋道をあきらかにし、その成果を測っていくことになるわけです。
国の政策では、どうもその進捗の管理や効果の測定と改善といったプロセスがあやふやになっていることが多い気がします。
今回の政策においても3年や5年といった中期的な目標が多く掲げられていますが、このくらいの期間になりますと、政権も変わっているかもしれません。進捗や効果が図れていない場合は、次の政権であっさりと切り捨てられるようなこともあるかもしれません。
中小企業の経営改善を考えるうえでも、同様のことが言えます。目標などは掲げてもその進捗が図られていないようなケースがないでしょうか。目標を掲げること自体は必要であり、それができていることは素晴らしいことですが、目標達成は一気に実現できるものではありません。そこに至るプロセスがあるはずですね。
経営においては、ビジョンを達成するためにいくつかの「見える化」を推進することが必要です。
- 目標の見える化
- 目標に至るアクションの見える化
- プロセスの進捗の見える化
- 結果の見える化
であります。
これらが見えている状態というのが、「管理できている状態」と言えるのです。
悪い状態になった時に見える化ができていれば早期の気づきとともに、対策を打てる可能性が高まります。どうすれば業績が上がるか明らかになることで、自社の強みやノウハウが浮かび上がってきます。様々な効果が考えられますね。なにより経営の状況を「コントロール」できている状態を作れることが重要です。
見えなければ、管理できないわけで、経営が良い状況であったとしてもそれは「たまたま」と言わざるをえません。自社で業績向上を管理できるようになりたいものですね。